抵当権と根抵当権の違いとは?
抵当権と根抵当権はどこが違うのでしょう?
●抵当の対象となる債権の違い
まず、抵当権は特定の債権を担保に設定します。
例えば、住宅ローンであれば、
住宅ローンの元本と利息が対象となります。
一方、根抵当権は、不特定の債権を担保に設定します。
事業資金の融資であれば、事業資金の元本と利息、その他事業に関連する費用等が担保の対象となる可能性があります。
●優先弁済の範囲
抵当権は、元本および最後の2年間分の利息・損害金について優先弁済を受けることができます。
一方、根抵当権は、極度額を上限に、期限に関係なく優先弁済を受けることができます。
●債権の移譲
抵当権は、債権者が自由に移譲することができます。
つまり、債務者の許可なく、他人に譲り渡す事ができてしまいます。
一方、根抵当権は、元本の確定までは債務者の許可が必要となります。
●抹消
抵当権は、債務の完済で抹消されます。
一方、根抵当権は、債権者の申立てで抹消することができます。
つまり、債務を完済しても、債務者が申し立てをしないと、抵当権の枠は残ったままになります。
●特に注意する点
根抵当権を設定する以前に、無担保での融資取引があった場合でも、
その後、根抵当権を設定した融資を受けると、
以前の無担保融資も、根抵当の対象となります。
つまり、無担保で借りたつもりでも、
その後の融資で、根抵当権が設定されれば、
無担保融資ではなくなります。
●まとめ
抵当権と根抵当家、一文字違いですが、
内容は、大きく異なります。
借り入れの際には、しっかりと理解して、
計画性のある借り入れを心掛けましょう。