売上原価の計算方法を徹底解説!原価率と棚卸方式の違いをわかりやすく説明

売上原価ってどう考える?
こんにちは。
行政書士・財務コンサルタントの西澤です。
今回は、〜売上原価の原価率計算と棚卸計算の違い〜について、わかりやすく解説します。
はじめに
経営計画書や資金繰り表を作成する際、売上原価は重要な要素になります。
しかし、売上原価の考え方には大きく分けて次の2つがあります。
- 原価率をもとに計算する方法(計画向け)
- 棚卸を使って算定する方法(決算・実績向け)
同じ「売上原価」なのに、なぜ2つの考え方があるのでしょうか?
この記事では、その違いと役割分担を分かりやすく解説します。
1. 計画や資金繰りで使う「原価率による売上原価」
経営計画書や資金繰り表では、次のように考えることが多いです。
商品の原価率 × 売上高 = 売上原価
例えば
- 売上高:1,000万円
- 原価率:40%
であれば、
売上原価=400万円
となります。
なぜこの方法を使うのか?
理由はシンプルです。
✔ 計画段階では、
棚卸残高はいくらになるか、まだ分からないから
つまり、
将来の予測=ざっくり傾向を見る
これが目的だからです。
ですので、
- 売上が増えれば原価も比例して増える
- 売上が減れば原価も比例して減る
という、シンプルで予測しやすい形にしています。
2. 決算書・月次試算表で使う「棚卸による売上原価」
一方、実際の決算書や月次損益表では、
期首棚卸高
+ 当期仕入高
− 期末棚卸高
= 売上原価
という計算式を使います。
具体例
期首在庫 100万円
当期仕入 600万円
期末在庫 150万円
であれば
売上原価=100+600−150=550万円
となります。
なぜこの方法なのか?
これは、
実際に「売れた分だけ」を原価としたいから
です。
在庫はまだ売れていません。
したがって売上原価には含めません。
つまり、
✔ お金は出ていっていても
✔ 売れていない分は
✔ 売上原価にしない
という、実態に合わせた考え方になっています。
3. 同じ売上原価なのに、なぜ違うのか?
ポイントは「目的の違い」です
| 用途 | 方法 | 目的 |
|---|---|---|
| 計画・資金繰り | 原価率 | 未来を予測するため |
| 決算・月次実績 | 棚卸方式 | 実績を正確に集計するため |
4. 原価率方式の特徴(メリット・注意点)
◎ メリット
✔ 計算が簡単
✔ 数字の予測が立てやすい
✔ 売上と連動するためシミュレーションしやすい
▲ 注意点
⚠ 在庫増減は反映されない
例えば
- 在庫が増えていても
- 資金は出ていっていても
- 原価率だけでは見えません
つまり、
資金繰り的には厳しくても
損益計画上は順調に見えることもある
ここが落とし穴です。
5. 棚卸方式の特徴(メリット・注意点)
◎ メリット
✔ 実態を正確に反映
✔ 在庫の持ち方が数字に表れる
✔ 税務・会計上の標準方式
▲ 注意点
⚠ 計画には向かない
なぜなら
- 期末在庫がいくらになるか
- 事前には確定しない
からです。
6. よくある誤解
❌ 「原価率と棚卸計算は一致しなければならない」
→ 一致しない方が普通です
理由は
- 在庫が増えれば
棚卸方式の売上原価は減る - 在庫が減れば
棚卸方式の売上原価は増える
からです。
一方で原価率方式は
売上に比例
するだけです。
つまり、
在庫の増減=差異の正体です。
7. 財務コンサルの現場ではこう使い分けます
🔹 計画・資金繰り
→ 原価率でざっくり
🔹 実績・決算
→ 棚卸方式で正確に
🔹 差が大きいときは要チェック
例えば
- 仕入が増えている
- 在庫が積み上がっている
- 現金が減っているのに利益は出ている
これは、
キャッシュが在庫に変わっている
というサインです。
8. まとめ
🎯ポイントはこの3つ
1️⃣ 計画では「原価率」
→ 未来を読むための数字
2️⃣ 実績では「棚卸方式」
→ 過去を正確に示す数字
3️⃣ 差は「在庫の増減」
→ キャッシュ管理の重要ポイント
おわりに
売上原価の考え方は、
利益管理だけでなく、資金繰り管理にも直結する重要テーマです。
原価率だけを見るのではなく、
- 在庫の動き
- キャッシュの流れ
- 数字の目的
これらをセットで見ることで、
より安心できる経営判断につながります。
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