リスケジュールとは?資金繰り悪化時に銀行と上手に交渉するためのポイントを専門家が解説

こんにちは。
行政書士で、資金繰り改善を専門とする財務コンサルタントの西澤です。

経営が厳しくなると、「毎月の返済が重い」「このままでは資金ショートしてしまう」といった不安を抱える経営者の方が増えます。
そんなときに検討すべき手段のひとつが「リスケ(リスケジュール)」です。


🔹リスケ(リスケジュール)とは?

銀行取引において「リスケ」とは、融資の返済条件を変更することを指します。

資金繰りが悪化し、毎月の返済を続けるのが厳しいときに、返済額や返済期間を見直してもらう交渉を金融機関に行います。
リスケによって一時的に返済負担を軽くし、その間に経営改善を進めて資金繰りの安定化を図ることが目的です。

コロナ禍、円安、物価高などの影響で資金繰りが悪化している企業では、今も多くの経営者がリスケを活用しています。


🔹上手なリスケ交渉の進め方

リスケを成功させるためには、次の2つがポイントになります。

①メインバンクから交渉を始める

最初に相談すべきは、メインバンクです。
メインバンクがリスケに同意してくれれば、他の取引銀行(サブバンク)もその方針に従ってくれるケースがほとんどです。

②資料を準備して「話の根拠」を示す

リスケをお願いする際、ただ「返済が厳しい」と伝えるだけでは進みません。
金融機関が納得できる資料を揃えることが重要です。

【リスケ依頼に必要な主な資料】

  • 返済条件変更依頼書
  • 経営状況悪化の原因と改善策の説明書
  • 5ヶ年損益計画書(月次計画含む)
  • 資金繰り予定表
  • 金融機関別借入明細書
  • など

これらの資料をもとに、
「リスケによって資金繰りを安定させ、その間に経営を立て直せる」
という見通しを、金融機関にしっかり伝えましょう。


🔹銀行がリスケに応じるための“最低ライン”

リスケを認めてもらうには、**銀行が納得できる「再生の可能性」**を示すことが必要です。

その判断基準のひとつが、

「本業のキャッシュフローがプラスであるか」
です。

売上から仕入・経費を差し引いた結果がマイナスであれば、返済を止めても資金繰りは改善しません。
したがって、経営改善計画書では、

  • 本業の黒字化
  • 数年後に返済を正常化できる見込み
    を、根拠ある数値で示すことが求められます。

🔹リスケは「早めの相談」が成功のカギ

「時間を味方にできる人が、最も強い経営者です。」
これはドラッカーの言葉にも通じる考えです。

リスケは、資金ショートが目前になってからでは遅いケースが多いです。
資金繰りに少しでも不安を感じた段階で、早めに専門家へご相談ください。

リスケは、単なる返済猶予ではなく、「経営再生の第一歩」です。
早期に行動すれば、金融機関も前向きに応じてくれる可能性が高まります。


資金繰りにお悩みの経営者様へ

「銀行にどう話せばいいかわからない」
「どんな資料を用意すればいいのか不安」

そんなときは、一度ご相談ください。
現状の資金繰りを分析し、最適なリスケの進め方や改善計画の作り方をサポートいたします。

経営改善は、“早期着手”が何より重要です。
ぜひ、今のうちに一歩を踏み出しましょう。

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