手元流動性比率とは? 会社の“息継ぎの余裕”を示す数字

こんにちは。
行政書士で、資金繰り改善専門の財務コンサルタント、西澤です。
企業経営では、売上や利益も大切ですが、もっとも重要なのは「お金の流れ」、つまり資金繰りです。
その資金繰りの安定度を簡単にチェックできるのが、今回ご紹介する「手元流動性比率」です。
手元流動性比率とは?
「手元流動性比率」とは、
手元にある現金や預金などの資金で、何か月分の支出をまかなえるかを示す指標です。
難しく聞こえますが、要はこういうことです👇
「もし今から売上が入らなくなっても、何か月間は会社が持ちこたえられるか?」
この“持ちこたえられる期間”を数字で表したものが、手元流動性比率です。
計算式はとてもシンプル!
手元流動性比率(月数)= 手元資金 ÷(月商または月間支出)
たとえば、
手元資金(現金+預金)が 1,200万円、
毎月の支出(仕入・人件費・経費など)が 600万円 の場合、
1,200 ÷ 600 = 2
つまりこの会社は、「2か月分の支出をまかなえる手元資金がある」ということになります。
理想的な水準は?
業種によって差はありますが、一般的な目安は次のとおりです。
| 手元流動性比率(月数) | 状況の目安 |
|---|---|
| 3か月以上 | 安全。急な支払いにも余裕あり。 |
| 1~2か月 | 注意。資金繰りにやや不安あり。 |
| 1か月未満 | 危険。支払い遅延リスクあり。 |
中小企業では、2~3か月分の手元資金を確保しておくことが安心ラインです。
なぜ重要なのか?
この比率が低いと、
・売上の一時的な落ち込み
・入金の遅れ
・予期せぬ支出
などが発生した際に、たちまち資金がショートしてしまう恐れがあります。
一方、手元流動性が高い会社は、
銀行からの信用も厚く、設備投資や新しい取り組みにもスムーズに対応できます。
**「現金の持ち方」=「会社の体力」**なのです。
改善のためにできること
手元流動性比率を上げるには、次のような工夫が効果的です。
- 売掛金の回収を早める(回収サイト短縮の交渉など)
- 在庫を減らす(滞留在庫の圧縮)
- 固定費を見直す(特に家賃・人件費・通信費など)
- 銀行との融資枠を確保しておく(緊急時の資金クッション)
要するに、「入金を早く・出金を遅く」する意識が大切です。
まとめ
「手元流動性比率」は、
会社の健康状態を示す“血圧”のようなものです。
一度、ご自身の会社の数字を出してみてください。
思ったより少ないと感じたら、早めに対策を打ちましょう。
💬 偉人の言葉
「お金を失うのは少しのこと。信用を失うのはすべてを失うこと。」
— アンドリュー・カーネギー(実業家)
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- 手元資金がどれくらいあれば安全なのか分からない
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