融資審査・6つのポイントとは?

銀行の融資審査には6つのポイントがあります。

1,必要金額

必要金額とは、金融機関に融資を申し込む金額です。
よく「いくらまでなら借りられますか?」という経営者の方がたまにいますが、
通常は、そういう質問をしても、まず金融機関は、相手にしてくれません。

金融機関に融資を受けようとするなら、
「〇〇を購入するため資金が△△円足りないな。
じゃあ、銀行に足りない△△円融資をしてもらおう。」
という流れがあるべき姿です。

そういう意味で、次に説明する「資金使途」が重要になってくるのです。
したがって、はっきりした必要金額を考えるのであれば。
事業計画がないと金額を見積もれないということになります。


2,資金使途

融資申し込みの際には、金融機関から必ず「資金使途」を聞かれます。
「資金使途」とは、つまり、融資の使い道です。

「資金使途」は、「運転資金」と「設備資金」の大きく2つに分けられます。
運転資金とは、材料の仕入代や従業員の給料、諸経費など、いわゆる、会社を運営するために必要な資金です。
設備資金とは、事務所や店舗などの建物や内装設備、機械設備、自動車、パソコンなどを購入するための資金です。


3,返済財源

返済財源とは、その名の通り融資を返済するための財源のことです。

通常は、短期融資は売上入金額。
長期融資は、当期純利益プラス減価償却費(経常利益でみる場合もあります。)
つまり、キャッシュフローですが、売上から仕入原価、経費などを差し引いた最終的な利益から、さらに税金を払ったうえに、残ったお金にキャッシュアウトを伴わない減価償却費などをプラスしたお金が、返済金額を上回っているかどうかがポイントとなります。

特に、長期融資では、しっかりと事業で利益を出すことができ、
その利益から、きちんと返済ができることをアピールすることが重要です。

4,保全

保全とは、「担保」や「保証人」のことです。

万が一、返済ができなくなった際にどうするのかという部分を銀行がリスクヘッジを行うために担保や保証人を求めます。
具体的には、連帯保証人をつけたり、土地や建物に抵当権を設定したりして融資をします。

担保については、不動産に限らず、預金や売掛金、在庫なども担保となります。
最近では、政府は保証人や不動産に依存しない融資を推進しており、金融機関においても、担保の多様化が進んでいます。
また、信用保証協会や保証会社による保証も保全の一つです。

5,返済期間 6,金利

返済期間とは、その名の通り返済する期間のことです。
1年以内の借入期間の融資を短期融資、
借入期間が1年を超えるものを長期融資といいます。

一般的に、運転資金は3年から7年以内、設備資金は、対象物によってケースバイケースですが、おおよそ5年から15年以内くらいで融資します。

金融機関にとっては、融資の期間によってリスクが変動しますので借入期間によって金利も変わります。
期間が長い方が金利は高く、機関が短い方が金利は安くなります。

金利を取るか期間を取るかの判断については、会社の資金繰り状況にもよりケースバイケースです。
毎月の返済を少なくして、より安定的な資金繰りにしたい場合には長めに、資金繰り状態に懸念が無く、金利負担を少なくしたい場合には、短めに設定します。

多くの中小企業は、資金繰りに全く懸念が無いというケースは少ないかと思います。
期間を短くしても、金利の差はわずかですので、よほど借入額が巨額でない限り、
利息負担を重視するよりも月々の返済額を少なくして、資金繰りを楽にする方が、経営も安定しやすくなります。

以上の6ポイントが金融機関が審査する上で確認するポイントです。
これらのポイントを意識して、融資を受けられる可能性を高めてください。

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