資金繰り表と損益計算書の違いとは？｜中小企業が押さえるべきポイントと活用法
資金繰り表と
損益計算書の違いとは？
中小企業が
押さえるべきポイントと活用法
こんにちは。行政書士で資金繰り改善の財務コンサルタント、西澤です。
「利益は出ているのに、なぜかお金が足りない…」
そんな悩みを抱えていませんか？
その原因は、損益計算書だけを見て経営判断をしていることにあるかもしれません。
本記事では、「資金繰り表と損益計算書の違い」について、中小企業・個人事業者の方にもわかりやすく解説します。
資金繰り表とは？
資金繰り表とは、企業の「現金の収支」を時系列で整理した表です。
主に日次・週次・月次単位で、以下のような現金の出入りを記録・予測します。
- 売上代金の入金予定
- 仕入や人件費などの支出予定
- 借入金の返済スケジュール
これにより、今後の資金不足リスクを事前に把握し、適切な対応を講じることが可能になります。
損益計算書とは？
一方、**損益計算書（P/L）**は、企業の「一定期間における収益と費用」を算出し、利益や損失を明らかにする財務諸表です。
たとえば、
- 売上高
- 売上原価
- 営業利益
- 経常利益
- 当期純利益
などの項目を通じて、経営の成績表としての役割を果たします。
資金繰り表と損益計算書の違い
| 項目 | 資金繰り表 | 損益計算書 |
|---|---|---|
| 目的 | 資金の過不足を把握・予測する | 期間中の利益・損失を算出する |
| 内容 | 現金の収支 | 収益と費用の発生ベースの記録 |
| 時期 | 現在〜将来 | 過去（一定の会計期間） |
| 利用場面 | 借入判断・資金対策・支払準備など | 経営成績の評価・費用構造の分析など |
ポイントは、「利益＝現金」ではないということ。
損益計算書上で黒字でも、売掛金の未回収や借入返済の増加などで現金が不足し、経営が行き詰まるケースもあります。
資金繰り表と損益計算書、それぞれの活用法
- ✅ 資金繰り表の活用法
将来の資金ショートを予測し、早めの資金対策・金融機関との交渉準備に役立ちます。 - ✅ 損益計算書の活用法
利益の構造を見直し、収益性の向上や経費削減といった経営改善につなげることができます。
両方をバランスよく活用することが、安定した企業経営への第一歩です。
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