流動比率って何?初心者にもわかる資金繰りの基本

流動比率って何?
初心者にもわかる
資金繰りの基本
こんにちは、行政書士で資金繰り改善の財務コンサルタント西澤です。
「資金繰りを良くしたい」「銀行の融資をスムーズに受けたい」——
そんなときに必ずと言っていいほどチェックされるのが「流動比率」という財務指標です。
でも、「名前は聞いたことがあるけど、実際にどういう意味なのか分からない…」という方も多いのではないでしょうか?
この記事では、経理や財務の専門知識がない方でもわかるように、流動比率の基本とその活用方法をやさしく解説します。
流動比率とは?
流動比率は、会社の短期的な支払い能力(資金繰りの余裕)を示す指標です。
数式で表すと、次のようになります:
流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 × 100(%)
■ 流動資産って何?
1年以内に現金化できる資産のことです。
例:現金、売掛金、在庫、預金など。
■ 流動負債って何?
1年以内に支払うべき負債のことです。
例:買掛金、短期借入金、未払金など。
目安となる流動比率は?
一般的には、100%以上が望ましいと言われています。
- 100%未満:短期的な支払いに不安がある状態
- 100~200%:健全とされる範囲
- 200%以上:資金的にかなり余裕がある(ただし在庫が多いケースも)
なぜ流動比率が重要なのか?
流動比率が低いと、「この会社は目先の支払いにも困るかも」と金融機関や取引先から判断され、融資の審査に不利になる場合があります。
一方で、適正な流動比率を保っていれば、資金繰りに対する信頼性が高まり、金融面での交渉力も上がります。
流動比率が悪化する原因とは?
- 売上はあるのに回収が遅い(売掛金の滞留)
- 借入金の返済が増えている
- 在庫が過剰になっている
- 無理な設備投資をして現金が減った など
これらの要因は、見落としがちですが、財務の体力を徐々に奪っていきます。
流動比率を改善するには?
ここでは代表的な改善策をいくつか紹介します:
- 売掛金の早期回収や条件見直し
- 不要な在庫の整理・圧縮
- 支払いサイトの調整
- 借入金の見直しや長期借入への組み替え
- 無駄な固定費や支出の見直し
これらは一見簡単そうですが、実行には正確な現状分析と戦略的な判断が必要です。
流動比率を「見える化」して、強い会社へ
資金繰りは、経営の“血流”です。
放置しておくと、知らぬ間に経営が苦しくなってしまいます。
まずは「自社の流動比率がどのくらいなのか」を知ることから始めましょう。
そして、数字の背景を正しく読み取り、改善に向けた具体的なアクションを取ることが重要です。
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