リスケ(リスケジュール)とは?
銀行取引において「リスケ」とは
銀行取引において「リスケ」とは融資の返済条件の変更のことを指します。
資金繰りが悪化し、金融機関から受けた融資の返済が厳しい際に、金融機関にリスケジュール(リスケ)の相談をして、返済額を低減させて、資金繰りの安定化を図ります。
コロナ禍、円安、物価高等により経営が悪化し、資金繰り状況が厳しく、リスケを検討しなければならない際に、どのように金融機関と話を進めるべきか、簡潔にお伝えします。
上手な返済リスケジュールの仕方とは
まず、メインバンクの承諾を得る
リスケをスムーズに達成させるためには、メインバンクの支援が欠かせません。
メインバンクから交渉を始め、承諾を得ることができれば、サブバンクはよほどの事情がなければメインに従って手続きを進めてくれます。
リスケ交渉を進めるためには、手ぶらで銀行に依頼しても話は進みません。
一般的なケースで言えば、下記の資料を揃えて銀行にリスケを依頼します。
リスケ依頼に必要な資料の例
- 返済条件変更依頼書
- 経営状況悪化の要因、今後の改善策の説明書面
- 5ヶ年損益計画書(5ヶ年分の月次も含む)
- 資金繰り予定表
- 金融機関別借入明細書
上記の資料をベースに個別の事情によりプラスアルファの資料を揃えてリスケの必要性を伝えます。
つまり、今リスケに応じていただければ、資金繰りを安定させた間に経営改善活動を実行することで経営を改善させることができ、結果的に銀行にとってもリスケに応じるメリットがあるということを伝え、理解してもらいます。
銀行の理解を得るための最低限のライン
昨今の外部環境も踏まえて政府が金融機関に通達していることから、現在は、金融機関からリスケの理解を得やすい環境にあります。
とは言え、本来、金融機関がリスケに応じるために最低限クリアしてほしいラインがあります。
それは、「本業のキャッシュフローをプラスにすること」です。
つまり、売上の入金から仕入代や諸経費を差し引いた結果がプラスであることです。
これがマイナスですと、返済を止めたところで資金繰りは楽になりません。
本業で稼げていない会社に対しては、金融機関もリスケに応じることが難しくなりますが、リスケ依頼時にはそうであったとしても、経営改善を実行することで本業の稼ぎをプラスにできる計画を策定しその計画を認めてもらうことができれば、リスケに応じてもらうことが可能です。
したがって、経営改善計画書では、本業の黒字化、そして、さらに数年後には返済を正常化できるだけの利益、キャッシュフローを出せる根拠のある計画を策定して示す必要があります。